
お葬式の準備
葬儀社の選び方を7つの手順で説明!生前に決める終活
そこでこの記事では、最後のお別れであるお葬式に悔いが残らないように、葬儀社の選び方や選ぶタイミング・ポイントをお伝えします。葬儀社はいつ必要になるかわからないものなので、しっかり確認して準備を進めましょう。
葬儀社の選び方を7つの手順で紹介
こちらでは、葬儀社の選び方の7つの手順をご説明します。- 身近な経験者に聞く
- 口コミや評判を調べる
- 「葬祭ディレクター」資格保持者がいるか問い合わせる
- 葬儀費用やプランが明確であるところを探す
- 複数の葬儀社を比較する
- 問い合わせの時のスタッフの対応で判断する
- 支払いを急かさないところを選ぶ
手順は必ずしも全部行わなくても良いので、状況に応じてぴったりの葬儀社を選びましょう。それぞれの項目を詳しく解説します。
【手順1】身近な経験者に聞く
葬儀社の選び方でまず初めにおすすめなのは「身近な経験者に聞く」ことです。ご家族が亡くなったことがある人に聞いてみて、実際に経験者が「良い」と思った葬儀社を選べば間違いはないでしょう。特に自分が参列したご近所や親戚での葬儀の喪主に聞いておすすめされたところは、葬儀の雰囲気もわかりやすいです。まずは身近に経験者が入れば、その人に話を聞いてみてください。【手順2】口コミや評判を調べる
もし身近に葬儀社を利用したことがいない場合や、比較検討をしたい場合は、地域の葬儀社の口コミや評判を調べましょう。1度利用した人が「良い」と言っていても、利用者が変われば全く違う感想を抱く可能性があります。色々な口コミを見て、葬儀社自体の評判が全体的に高い葬儀社を選びましょう。【手順3】「葬祭ディレクター」資格保持者がいるか問い合わせる
葬儀社を選ぶときは「葬祭ディレクター」資格保持者がいるか問い合わせましょう。葬祭ディレクターは、葬祭業界に働く人に必要なあらゆる知識と技術を持つプロフェッショナルです。仕事内容は
- 葬儀についての生前の相談
- お通夜
- お葬式
- 四十九日
- 法事法要
など、人生の最期に関わる大切な部分を担当します。葬祭ディレクターは試験を突破しないと資格を得られない専門家なので、採用している葬儀社は安心度が高いです。
【手順4】葬儀費用やプランが明確であるところを探す
葬儀社を探す際は、葬儀の費用やプランを明記しているところや、問い合わせですぐに金額を明確に提示してくれるところを選びましょう。葬儀社によっては細かな説明をしてから、契約になった時に初めて金額を提示するところが存在します。予算より高額の場合でも、話が進んでしまった後だとそれまでの時間が無駄になり、断りづらいくなってしまう可能性があります。初めから葬儀にかけられる予算を把握して、金額が明確かつ、記載されていない費用が追加されない葬儀社を探しましょう。
【手順5】複数の葬儀社を比較する
葬儀社を探す時に「複数の葬儀社を比較検討する」ことも大切です。ひとつの葬儀社だけだと相場がわからないので、たとえ高額でも比較ができません。自分が理想とする葬儀を行ってくれそうな場所を見つけたら、予算を確認しながら他の葬儀社にも見積もりを出して比較しましょう。【手順6】問い合わせの時のスタッフの対応で判断する
葬儀社の選び方の手順のひとつとして「スタッフの対応で判断する」ことも大事です。スタッフの対応が平均的にいいところは、スタッフの採用や教育に力を入れている可能性が高いです。つまりスタッフによって対応が変わらない葬儀社を選べば、失敗する可能性が低いと言えます。葬儀社に連絡する際には、スタッフの対応にも意識を向けてみてください。
【手順7】支払いを急かさないところを選ぶ
葬儀社の選び方で重要なのは「支払いを急かさないところを選ぶ」ことです。家族の死で動揺している中、急に支払いを求められると、高額でも払ってしまう可能性が出てしまいます。しっかりと親族の気持ちに寄り添って、急かさず親身に相談に乗ってくれる葬儀社を選びましょう。葬儀社を選ぶ3つのタイミングについて解説
ここでは、葬儀社を選ぶ3つのタイミングを解説します。- 生前に決めておく
- 逝去後、遺体の搬出前に家族が決める
- 逝去後、遺体の搬出後に家族が決める
葬儀社を選ぶタイミングは人それぞれですが、いきなりの出来事で慌ててしまわないように、前もって情報を確認しておきましょう。
【タイミング1】生前に決めておく
葬儀社を選ぶタイミングで一番早いのは生前です。突然の逝去後に家族が葬儀社を決める場合、ご家族のご心労は計り知れません。通常の精神状態ではない中に、葬儀社を決めるとなかなか満足のいくように内容を吟味できない可能性があります。生前に決めておけば、家族に負担をかけずに理想とするお葬式ができます。時間がない中、決して安くはない葬儀社を決めるのはかなりの重荷です。できれば生前に葬儀社やプランを決めて、いざというときに慌てないようにしましょう。
【タイミング2】逝去後、遺体の搬出前に家族が決める
第2のタイミングは逝去後、遺体の搬出前です。日本で亡くなる人の8割は、病院や施設で亡くなります。通常病院では、亡くなった後の遺体は霊安室に保管されますが、長く遺体を保管することが難しいところもあるでしょう。そこで、死亡診断書を受け取ったら早急に葬儀社に連絡をして、寝台車で自宅や遺体安置所に一旦遺体を運ぶ必要があります。このタイミングで葬儀社を決めておけば、後々の流れもスムーズに進められるでしょう。
また、大半の病院では提携している指定の葬儀社があり、病室から霊安室、霊安室から自宅もしくは葬儀場への搬出も請け負ってくれます。
ただしライバルが少なく単価が高い可能性もあるので、本格的に依頼する前に値段はしっかりと確認しておいてください。
【タイミング3】逝去後、遺体の搬出後に家族が決める
第3のタイミングは逝去後、遺体の搬出後です。すぐに葬儀社を決めることが難しい場合は、搬出する葬儀社と葬儀を行う葬儀社を別々に決められます。搬出のみ病院と提携している葬儀社を選んで、葬儀は好みの場所を使うという方法も可能です。もし異なる葬儀社に葬儀を頼む場合は、搬出してくれる葬儀社にその旨を伝えましょう。葬儀社の6つの種類
こちらでは、葬儀社の6つの種類をご紹介します。- 葬儀専門の葬儀社
- 冠婚葬祭業者
- 冠婚葬祭周辺業者
- 冠婚葬祭互助会
- 共済
- 農業共同組合・生活協同組合
それぞれ詳しくご説明します。特徴をしっかり押さえて選びましょう。
【葬儀社の種類1】葬儀専門の葬儀社
葬儀専門の葬儀社は、文字通り葬儀を専門に担当する葬儀社です。- 仏教
- キリスト教
- 神道
など、基本的にどんな宗教でも対応してくれます。
葬儀専門の葬儀社は自社で会場を持っている場合と、公営の式場を使う場合があります。
【葬儀社の種類2】冠婚葬祭業者
冠婚葬祭業者とは、葬儀だけではなく結婚式などの冠婚葬祭全体を請け負う葬儀社です。- 一部の自治体
- ホテル
- ブライダル業界
- 鉄道業者
などが参入しています。
名前の知れたホテルなどで葬儀ができる点がメリットですが、その分費用が高くなりやすいです。
【葬儀社の種類3】冠婚葬祭周辺業者
冠婚葬祭周辺業者とは、葬儀に関係する商品を取り扱っている葬儀社です。- 墓地業者
- 仏壇屋
- 墓石屋
- 生花屋
- ギフトショップ
- 霊柩運送業
仏壇や墓石、生花を注文するときに一緒に葬儀も手配できることがメリットですが、本業ではないという点は覚えておきましょう。
【葬儀社の種類4】冠婚葬祭互助会
冠婚葬祭互助会は、経済産業大臣から許可を受けた民間の葬儀社です。毎月掛け金を支払い、積立金を葬式費用に充てられるため、費用を一括で用意する必要がありません。ただし、毎月掛け金を支払っても積立金が手数料分にしかならずに、別途葬儀費用が必要なところもあるので注意が必要です。一度入会すると、退会する際に積立金がほとんど戻らないこともあります。入会する場合には、互助会が万一倒産した時の対応など、規約をよく読んで理解しておきましょう。
【葬儀社の種類5】共済
共済は、会員になると葬儀費用が割引かれるシステムです。ただし、入会金が必要なところがほとんどです。共済では第三者機関と連携、もしくは特典付きで提携して、様々なプランを紹介しています。- 地域の葬儀社や互助会
- 全国区の葬儀社や互助会
- 他業種
- 企業や団体の厚生制度
- 保険会社
などが主な提携先です。互助会と同様に規約をよく読んで理解してから入会しましょう。
【葬儀社の種類6】農業共同組合(JA) 、生活協同組合
農業共同組合や生活協同組合の場合、組合員でなくても葬儀を請け負ってくれるところがあります。葬儀社と提携しているところや、葬儀部門を独立して株式会社化をしているところもあるなど、形態は幅広いです。葬儀社を絞り込むポイント7選
こちらでは、葬儀社を絞り込む7つのポイントをご紹介します。- 理想の葬儀をイメージする
- 宗教や宗派
- 葬儀形式
- 葬儀の規模
- 斎場・葬儀場の場所
- 葬儀の予算の上限金額
- 葬儀までの遺体の安置場所
それぞれポイントを要約して説明するので、家族や故人が喜ぶような葬儀社を選ぶうえで参考にしてみてください。終活の一環として自分の葬儀のイメージを家族と共有すると家族の負担を減らせます。
【ポイント1】理想の葬儀をイメージする
まずは理想の葬儀をイメージすることから始まります。葬儀の形式や規模、雰囲気など自分や家族の理想とする葬儀を明確にして、対応できる葬儀社を絞り込みましょう。イメージが沸かない場合は、今まで参加した葬儀や専門家の意見を参考にしてみてください。【ポイント2】宗教や宗派
宗教や宗派によって対応できる葬儀社が変わってきます。基本的には家族で同じお墓に入ることが多いので、同じお寺や僧侶、宗派で葬儀を行うケースが多いです。もし自分が家族と違う宗教や宗派で葬儀をしたい場合は、早い段階で明確にしましょう。昨今増えている国際結婚の場合、相手の家族の宗派によっては特殊な葬儀の形式を取る場合もあるので、確認してみてください。【ポイント3】葬儀形式
葬儀の形式も、意識すべきポイントです。- 一般葬…ごく一般的な葬儀形式
- 家族葬(密葬)…家族やごく親しい知人のみ
- 社葬…企業が葬儀を執り行う
- 合同葬…企業と遺族が一緒に葬儀を執り行う
- 直葬…通夜と告別式を省略して納棺後にすぐ火葬
など、状況に合わせて相談しながら、希望する葬儀に対応できる葬儀社を選びましょう。
【ポイント4】葬儀の規模
葬儀の規模によって会場が決まります。葬儀の形式が決まったら、家族だけで小規模な葬儀にするのか、知人をたくさん招いて盛大に執り行うのかを決めましょう。会場の規模によってはすぐに空きを抑えられない場合があるので、注意が必要です。【ポイント5】斎場・葬儀場の場所
斎場や葬儀場の場所も重要です。ほとんどの場合は自宅のそばや病院の近く、お墓の近くなどが多いです。訃報は予期せぬことなので、参列者は忙しい中時間を見つけて駆けつけてくれます。なるべく多くの人が通いやすい場所を選びましょう。【ポイント6】葬儀の予算の上限金額
肝心なのは、葬儀の予算の上限金額です。いくら理想があっても先立つものがないと葬儀を開催できません。まずは予算を明確にして葬儀社に見積もりを出してもらうと話がスムーズに進みます。予算がわかった時点で、何社か見積もりを取って比較しましょう。【ポイント7】葬儀までの遺体の安置場所
葬儀までの遺体の安置場所も重要です。亡くなった後に病院で安置できるのは短時間なので、危篤になった時点で葬儀場所を自宅にするか、葬儀場にするかは決めておきましょう。葬儀を行う葬儀社が決まっている場合は一括でお任せできますが、すぐに決められない場合は、遺体を搬出だけ病院提携の葬儀社などにお願いする必要があります。まとめ
葬儀は故人にとって個性やそれまでの人生が色濃く反映される、人生最期の重大なセレモニーです。そのため葬儀社を選ぶ際にも、なにが故人や関係者にとって最適かを考えてみてください。まずは実際に葬儀を経験したことのある知人から聞くことが望ましいですが、難しい場合はインターネットの口コミや評判も大切です。選ぶ手順やポイントをしっかりと把握し、全員が満足できるよう、悔いの残らないように葬儀社を選びましょう。